「事故収束・労働者被曝問題」
WG委員会

 


第1回「事故収束・労働者被ばく」WG委員会報告




    日 時 4月28日(月)11:00〜15:00
    場 所 いわき市 石丸小四郎さん宅
 
表示するにはパワーポイントが必要です
    参加者 6名 (2名欠)


 社会新報4月9日号、脱原発情(113・bP64)石丸さんのパワーポイント「事故から3年目 被害の深刻さ10の特徴」を参考資料に学習討論をしました。

この回の初めのあいさつの後、県連合の方針を確認し合いました。


原発の現状と問題提起 (石丸小四郎さん)


 石丸さんのパワーポイント「事故から3年目 被害の深刻さ10の特徴」はWGのために資料作成をして頂きました。「現在の東京電力福島第一発電所とその周辺」が集約され、最新情報のなかでのデーターが示されておりわかりやすく解説して頂きました。現在の過酷な原発現場と、被ばく、汚染、動植物の異状、健康被害、廃炉に向けた課題、汚染水と原発立地の問題、劣悪な労働環境と労働者の枯渇の問題、などが示されており、日本には原発があってはならない国であることをしっかりと訴えて頂きました。 双葉郡のように原発に依存している自治体は22ヶ所ある みんなお金に翻弄される。 エネルギー革命は、好むと好まざるとによらず、襲いかかってくる。 過酷な事故を起こしたことの反省をして原発を止めようとしていくのが本当でないか。知る事が大事だ。


自己紹介をかね、原発についての各自の思いや日頃の活動、原発対策委員会に対する期待などをのべ合いました。


(一部抜粋)
・町民の間で、原発、放射能問題が話題にならない ・仮置き場、燃やすこと、焼却場、など  意見はいろいろあるが、社民党の考え方を打ち出すことは大切だ。
・60年代から地元では原発問題が出されていたが、社民党の闘いは70年代からで、小さな  事故があったとしても、まさかこの様な大事故が起きるとは思っていなかった。
・原発は、国策問題で大変な問題だ、闘いの背骨の役をしないと政党として本当の脱原発の  闘いにならない。
・WGは、永い闘いを積み上げてきた石丸さんの闘いを学びながら、学習討論をして行かな  くてはならない。
・当時は、党や労働組合の力が強い中で闘いをしてきたはず、このGは40年前の闘いを学  んで前に進むことが大事。
・福島原発も、水俣や足尾鉱山のようにやられてしまうのではないか。汚染水もう薄めて流  せば大丈夫のようにいわれていたが、薄めて流した結果の水俣だし、中間貯蔵施設問題  も、足尾のように強制執行に持って行かれるかも知れない。
・原発対策委員会、WGで、各地域での諸問題の(自然再生エネルギーや、除染、焼却炉、  原発、避難、放射能などなど)共有化の必要。
・大熊に原発の宿舎、給食センターが建設されることになった、その前に労働者相談の看   板を立て、啓蒙をする。
・I女のチラシ配りに一緒に参加するなど連携持てるようになってきた。
・除染も仮置き場のあるところは早く進む。
・原発事故は起きないものと思っていたかも知れないが、長い東電交渉のなかで、必ずこ   の会社は何かやらかすと思ってきた。なぜ防ぐことが出来なかったのか、悔恨の情が深  い。これからの10年20年後がどうなるのか、最後まで頑張りたいと思っている。
・原発・放射能問題は長い時間のかかる問題である。保障対応も大切だが法律の整備が   必要だ。
・3.11以降いろんな闘いが生れているが、国も東電も責任を認めていない。責任の所在無  しに法整備がなされるはずはない。
・委員のスキルアップが必要だ、先ず自分たちが学び会う学習の場をつくる。 GWの課題と  めざすこととして、以下のことを確認しました。
・原発対策として何が出来るかが問われている。
・ようやくWGが開催されて良かった。定例化し継続する。
・自らスキルアップの必要を自覚し学習をする ・今日、学んだようなことを各地域に発信する  ために学習会の提起をする。 ・委員が石丸さんのパワーポイントを活用しミニ学習会をつ  くる。
・社民党の各ブロック単位で出前講座てきな学習会をする。
・敏速な情報交換
・ホームページの活用

ドイツ・ウクライナ訪問

2014年2月7日〜16日
チェルノブイリ救援中部2月訪問団
      千葉親子
 

 



 第2回「事故収束・労働者被ばく問題」WG委員会 報告


                
  日 時:2014年6月20日(月)11:00~15:00
  場 所:石丸小四郎氏 宅 
  参加者:9名  委員:千葉親子他6名  
            オブ参加2名


1、参考資料


・被ばく労働者の生活と健康を守れ(全国一般労組いわき自由労組)チラシ
・I女性チラシ(6/15) ・社会新報(3/26)
・東電福島第一原発 作業災害発生状況(H25実績H26活動計画)
・東電福島第一原発 復旧工事に係る労災請求一覧<厚労省開示資料>
・DVD上映:ETV特集「ルポ原発作業員」〜福島原発・2年目の夏〜
・DVD上映:「廃炉への道」〜原発最前線で起きていること〜

2、現状報告:被ばく労働の実態 鈴木 裕さん



3、問題提起:「労働者被ばくの今日的情勢」石丸小四郎さん



4、討議


  労働者の現状=620社→4000人→7割が双葉郡民
  全国から広範囲に労働者が集められている。専門知識の労働者の枯渇
  中間処理施設の問題=党としての意思が求められる。
汚染物質は県内だけで収まりつかない問題だ。福島県が受け入れ処分場を作るのであれば、一切の原発から離脱をさせる、それを条件に国に対して突きつけるべきだ。廃棄物処理は、第一、第二原発の所に置くのが基本だろう。廃棄物処分場を押しつけることだけて、一方では原発を動かすなどということが問題である。
福島県民は態度が弱いもっと悔しさ、怒りの意思表示を!!

5、WGの目標と活動の進め方


  情報発信=学びを伝える・ニュースレター
  活動=大衆運動・タイムリーな活動、抗議行動の提起
定例会を2ヶ月に一回としているが、その2ヶ月の間に自分たちの間で学んだことを各地区やグループ、少人数でも、で学習会の提起をする。 
  労働者の声を集める
     
     次回のWG=8月23日(土)10:00〜 三春町 担当者 佐藤 弘
 

 


 第3回「事故収束・労働者被ばく問題」WG委員会 報告


                
     開催日時   2014年8月23日(土)10:30~15:00
     会  場   三春町 三春交流館「まほら」
     参加者    15名

     委 員 :千葉親子以下6名
     オブ参加 8名


報告者



 佐藤 弘さん:放射性廃棄物の減量化・三春町と県環境創造センター(IAEA)
  参考資料:「福島県環境創造センターについて」三春町長への公開質問状及び回答書
    *IAEAと三春(人心地16より)
    *県環境創造センター整備に関する説明会 会議録(H24・11・13)
      
 斎藤章一さん:放射性物質の飛散と汚染  
        PPによるプレゼンテーション
        「福島第一原発放射性瓦礫粉塵排出事故」
    参考資料:
      *事故新聞報道
      *モニタリングデーター
      *基準超過米が出た大田川推計の汚染
      *稲とセシウム吸収のメカニズム
      *25年産の玄米汚染結果
      *飛散した放射能の核種
 
 石丸小四郎さん:原発多重構造の現状
         PPによるプレゼンテーション
         「東京電力福島第一原発の労働現場」

 配布資料:原発関連で働く人たちの現状(森田)
      社会新報三春版8月15日号(三春総支部)
      収束・廃炉作業、除染作業に携わる労働者の受け皿づくりに向けて
                       (いわき自由労組・鈴木)
      I女性会議いわき支部チラシ8月10日号(鈴木)
 

 開会


 WGの具体的な活動にそれぞれの地区でどのように入り、取り組んでいかれるのか大事なときだ、原発問題は多肢にわたる。今日は三春の同志の皆さんと勉強になればと思っている、開催地の佐藤弘さんから開会の挨拶を受け、自己紹介をし、3名の方からそれぞれのテーマで報告を受け、その後全員による意見交換をしました。

報告者@



 佐藤 弘さん:放射性廃棄物の減量化・三春町と県環境創造センター
(IAEA)



はじめに、地元の現状報告で、佐藤弘さんから放射性廃棄物の減量化と県環境創造センターとIAEAについての報告です。
放射性廃棄物の減量化について三春町は放射性廃棄物については早くから取り組んできたと思う。仮置き場がないと除染もできないので議会も承認した。しかし仮置き場は本当に2 
〜3年で中間貯蔵施設に運ぶことができるのか、それを運ぶときはどうするのか、三春町の場合は、1日に国道を400台の車が走って半年かかる。議会としては、減量化すべきでないかと話が出た。燃やすところを作り減量化しないと運べないこと考えるが、一方で鮫川の焼却炉の問題では、反対している。いずれどこでもこの問題はでる。三春の問題だけではない。党としての見解はどうなのか、今後の問題として提起をしたい。
県環境創造センターとIAEAについては、町長に対し公開質問を行い、町の考えを質し文書による回答を求めた。県の方針にある県内原発全部廃炉や、完全除染を具現化するセンターと言われているが、原発推進の立場にあることは間違いありません。運用開始を間近にしているがそのセンターの役目については監視していかなくてはならない。
佐藤さんは議会議員として原発問題はじめ各自治体が共通のテーマを抱えていることを指摘し党へ問題提起をされました。
 意見交換の中で、政府が言い出してきた1ミリシーベルトでなくてもいいのだという問題も空間線量の問題でも除染希望者が減ってくるのではないか、よほど慎重に対応しなくてはならないし社民党は社民党として態度をはっきりさせて置かなくてはならない
 IAEAが入ってくることで相当用心しなくてはならないIAEAについては党としていまだに反対です、ということにならない。
 物事ははっきりしなくてはならない社民党として環境創造センターに賛成なのか反対なのかしょうがないのかさっぱりわからない状態の中で対応してきた。
 党が損するとか得するとかではっきりさせないと正しいところを我慢してやせ細るより正しいところを正しいといい確実な支持を得ることは大事だ。
 社民党超党派が好きな人もいるが独自の見解を示していかなくてはならない
三春町の避難受け入れ状況   仮設住宅    設置個数  入居者   人数      
                 富岡 330戸  221戸  381人
                    葛尾 440戸  409戸  838人
各地域の抱えている問題の共有をはかって、県連の態度を明確にしながらそれを具体的な運動に活かされる体制が問われている。党員のやる気が育つ運動の提起が必要。


報告者A


 斎藤章一さん:放射性物質の飛散と汚染  

 
表示するにはパワーポイントが必要です

        PPによるプレゼンテーション
        「福島第一原発放射性瓦礫粉塵排出事故」
 PPの画像を見ながら説明を受けました。瓦礫粉塵排出を斉藤さんは事故
* と表現され、新たな放射能物質による被ばくを余儀なくされる事実と相も変わらずの原発事故に対する東電、国、県の隠蔽体質(今回も7月14日の朝日の報道)と飛散物が風にのり流れた方向等を、データで示してくださいました。
 また、基準値超過米が出た大田川水系の汚染や溜池の状況、大田川上流の旧鉱山(鉄山ダムなど)との関係、など細かい調査を報告がされました
汚染は広範囲に放射性物質をあらゆるところに降下していること、事故後も放射性物質が放出され続けていることをもう一度認識していかなくてはならない。
 放射性物質はヨウ素、セシウムだけでないことを学んでいかなくてはならない。
 まとめ
1)昨年8月、3号機がれき処理に伴う大量放射能拡散があった。
  京都大学、東京大学の調査結果 農水省による試験栽培調査 原子力規制委員会の降下物放射能・浮遊じん、放射能調査 東電発表 などの裏付け。
2)玄米のセシウム吸収を抑える対策として塩化カリの施用は有効である。セシウム吸収率には土壌要因、セシウムの存在形態、交換性カリ濃度が大きく影響する。 対策後の25年産米の汚染は、がれき処理による放射能拡散が原因として強く疑われる。
3)国は調査各大学からの通報、農水省自身の試験栽培からこの汚染事故に確信を持ち東電に拡散防止対策を要請しておきながら当該農業者、南相馬市ほか関係自治体に説明、報道をしなかった。 その結果事故が明らかになったのは1年後の今年7月の朝日新聞の報道であった。
4)今回放出された放射能は1兆2000億ベクレル(8月のみで)と発表されているが、汚染水の流出、放射性ガスの放出など常時放出状態の異常事態である。事故は続いている。
5)「健康への影響はない」との見解は内部被曝を過小評価している。 国民の生命軽視・事故隠ぺいの姿勢は事故後むしろ強まっている。

 今回の提起は、暮らし、に直結する問題であり県内外の問題として、新たな汚染のあり方にもなっていくことも考えられるので、多くの党員、支持者、地域の方への学習が、啓蒙も必要と考えます。
よってWGから、放射性物質の飛散と汚染「福島第一原発放射性瓦礫粉塵排出事故」のPPでの学習会を対策委員会として学習の機会を作って頂きますよう提起します。

 複雑化する放射能汚染の中で、化学や物理学の基本となる、元素記号と元素周期を学んでいく事が必要です。

 

報告者B


 石丸小四郎さん:原発多重構造の現状


         PPによるプレゼンテーション「東京電力福島第一原発の労働現場」
 PPの画像を見ながら説明を受けました。
 毎日現場に入っている人から現場の現状を、お聞きした内容で報告して頂きました。
「労働に過酷さが増したのはオリンピック招致演説で「状況コントロールされている」「汚染水は完全にブロックされている」と世界に向けて約束し、広瀬社長は「2014年に汚染水処理を約束した」それから現場は過酷になっている」これが率直な現場の声である。
 2011年当時会社は600社、労働者は7000人、現在は6000人あまりの労働者。1人親方など多数が淘汰され現在は3次下請けになっている。汚染水、高瓦礫などに苦慮している。   長期の作業になるが技術者や指示する人物の決定的な不足が不安要因。
 長期に見て6号国道の海側を「中間処理施設」にするというがR6号線が最も汚染していて、それを一般道にするとは考えられない。
東電事故収束に関る主な企業  
1号機    2号機    3号機    4号機    5号機    6号機
◆米GE  ◆東芝(GE) ◆東芝    ◆日立    ◆東芝   ◆東芝(GE)
元請=30社 2次下請け=170社 3次下請け=300社 4次下請け=約300社
 
 2014年2月配管の弁を誤操作しストロンチウム90が2億4千万ベクレル/リットルと、高濃度汚染水100t溢れた。このような汚染水対応に作業者は振り回され疲弊している。
「地下水との闘い」が途切れなく続く気配だ。運搬、充電、トラブル処理は人間がやる。15分の作業で1mSv(一般人の年間被曝限度)にもなる。
 2011年3月11日〜2014年4月30日までの第一原発の総被曝線量426.47(人Sv)
人・シーベルト=(集団線量)10万人が1人当たり0・05mSv被曝=5人Sv
労働者の防護服は「高汚染区域C−V」は手袋3枚、つなぎ服3枚、靴下3枚、長靴。
今は、400円〜1000円のタイペック、これでは防護服になっていない。
 雇用の多重構造にメスを入れないと、ピンハネがなくならない。危険手当を作業員に手渡すことが不可欠。1日13000円〜15000円が相場。作業員の60%が双葉郡の人間というが、この人たちが高齢になったら作業者がいなくなる事態も考えられる。
 結論として「今のこの状態で30〜40年続くのか?」問われている。
海外への求人広告が出ている。再び日本における強制連行という犯罪に等しい強制労働が日本で繰り返されるのではないか心配している。被曝労働は正に、労働者のここに住み続けるか、どう継続して行くのかが基本になっていますから、ここの注意を今後とも忘れないように運動をしていかなくてはならない。今日までの原発の現状を知ること、そして、長期的にきちんと見て帰還も含め考えていかないと大変なことを招きかねない。
「福島第一原発の現状」を知るという事は、大事な課題で、知識、認識を深めるためにも、WGの欠かせないテーマです。各地域でのPPによる継続的な学習を対策委員会として取り組み、多くの人と共有していくことを提案いたします。
 三春におけるヨウ素配布の経過と対応(佐久間さんより)を聞く
 双葉郡内の避難されてきた方の避難所で、何かを配っていることからヨウ素とわかり、県庁に行って貰って来た。チェルノブイリ事故から放射能の空間線量を計っていた民間(佐久間さん)の方が、線量が高くなっていることを確認していた。
 大熊町職員や富岡町連絡員の助言を受け原発爆発の情報や風向きを吹き流しなどで調査する中でヨウ素剤服用の必要性を確信し町長以下職員が全力で夜を徹して安定ヨウ素剤の小分けをし、町民に配布をした。 町独自で情報を収集し町民の命を守るための決断をし実行する三春町の底力が発揮された。
 副作用を不安視し県は配布を躊躇ったばかりか中止命令さえ出した(?)が現在まで投薬の被害や副作用の報告は無い。
効果があったのか無かったのか、飲んだことの結果は、数年かかってわかることだろう。

(この時安全委は現地対策本部からの問い合わせに「毎分1万カウントを基準に除染と安定ヨウ素剤の服用を実施するよう指示せよ」と回答していたが現地対策本部はこのファックスを受け取ったものがいないといい、県は原発が爆発するたび問い合わせをしたが指示がなかったため各自治体に服用指示を出さなかった。 指示待ちの国・県の対応と三春町の自主判断による実行、どちらが住民の命を守るか明らかでは。)

大熊、双葉両町のける中間貯蔵施設の受け入れとR6の汚染について
R6が大変な汚染になっていて、R6の海側に貯蔵施設、山側が居住地ということは被ばくの問題も含め健康問題が危惧される。処理施設地と居住地の間は緩衝地が必須となると考える。
帰村帰町は長期的な判断が問われる。


討論の中から要望・提案・意見


*原発対策委員会の運動の方針を調査、研究、学習されているが県連としてこれからのWGの活動も含めた考え方を再度確認し合う事。

*諸課題について、社民党の考えや方針を明確に示して頂きたい。

*WGの位置づけについて。WGは研究、調査、研究をして提案までであるとしている。そして、その提案を元に社民党が運動を提起するとしています。県連合としてWGから提起された問題をどのように受け止め運動とつなげていくのか。

*財政の面で、今後も続いていくことも考えると開催のあり方、諸経費等について考えていくことが必要(対策委員会の予算はいくらくらい見ているのか)

*最後に良い議論ができた。これからもやる気の出る場としてWGを位置付けて行きたいとのご意見を大事に、WGの学びの場を、県内各地において開催していきたいと思い計画しておりますので、各総支部のご協力をお願いします。
  
次回開催について=10月18日(土)10:30〜3:30 伊達市を予定しています。

                                2014年9月6日
                       事故収束・労働者被ばく問題WG   
   報告者 千葉親子
 

 
第4回「事故収束・労働者被ばく問題」WG委員会 報告

                              

開催日時 20141018日(土)1030~1530

会  場 伊達市「保原中央公民館」2F 第1研修室

 

参加者  委 員  8名

地元報告者  丹治千代子   オブ参加 2名

 

開会

自己紹介の後、地元の丹治千代子市議会議員の現地報告と3名のプレゼンテーションを行い、質疑と意見交換、今後の課題について話し合いました。

 

1、地元からの報告

丹治千代子さん:伊達市の現状:伊達市議会議員

配布資料:伊達市における放射能対策の課題

    :丹治千代子議会便りNO16

□伊達市内を線量によりA・B・Cの3エリアに分け、A・Bは居住の全面除染、Cはホットスポットのみ除染。基準が1年間1ミリシーベルトであるにもかかわらず伊達市は、年間5ミルシーベルトのところを除染対称にしている。市の目標数値は当面年間5ミリシーベルト。A・Bは終了している。

C(ホットスポット)は今年の8月現在の執行率は38%

除染の期間は、生活圏は2年、農地は5年、森林30年としている。

□伊達市は「全市民に積算線量計(ガラスバッチ)を配布して1年間測定した結果と、ホールボディカウンターによる内部被ばく検査の結果、年間1ミリシーベルト(法律で定められた値)を下回るためには、1時間あたりの環境放射線量0.23マイクロシーベルトにこだわる事ではない」との事で「伊達市の見解が証明されたのだから、除染の必要はない」との姿勢です。議会は0.23の基準を守るよう要望を出している。

□年間外部被ばく線量が1ミリシーベルト以上の人は、18,676人中25.42%となり前回と比べて8.32ポイント減少したが、線量の高い人には、高性能積算線量計による1時間毎の測定をして生活行動の中での外部被ばく線量の低減化につなげていきます。との見解を市は示していますが、どのような低減化を推進していくのかも示しておらず、住民からはホットスポットのみの除染というCブロックも、A・Bと同等の対応を求める声が上がっています。

□市の放射線に関するアドバイザーは、相談会等で「伊達市の放射線量は心配する値ではありません。心配するほうが体に悪い。大丈夫」と山下教授のオウム返しのような答弁に、市民は納得していないし、時間の経過と共に不安は複雑化している現状です。

 

2、WG報告

報告者@

森田省一さん:原発事故発生の必然性とこれからの危険

 参考資料:原子力村の現実

     :東京電力福島第一原発復旧工事に関る労災(H26426時厚労省開示資料)

     :311から4年半前の下請け労働者の聞き取りから見る実態

□森田さんは現在、楢葉町から茨城県高萩市に避難中です。

原子力村の現実として政治家の原発に対する政治姿勢、東電マネーに頼る議員、原発マネーに依存する自治体の現状など報告して頂きました。

□収集した資料や新聞記事を示しながら、「原発は金になる」198325日毎日)31年前に当時の高木孝一・敦賀市長が広域商工会の講演会で話していることに今更ながら、自治体の首長の責任の在りかたを問うことの大事さを学んだ。

□講演会で高木市長は「原発反対運動は県議選で過去2回も惨敗しており、住民に密着していない」「原発は電源三法交付金や原発企業からの協力金があり、たなぼた式の金だ」とぶちあげ、(放射能の汚染で)50年後百年後に生まれる子供がみんな障害者でも心配する時代でない」と結んだ。(当時の新聞のまま)

□いま、川内原発再稼動が進められている。31年前の高木敦賀市長となんら変わりない現状が再現されているのではないか。むしろ事故以前より悪くなっているように思う。何を言っても事故の責任を問われる者がいない。自分の世代が安全であればいいと言う発想しか出来ない表れと思う。

原発運転や企業の生産活動に共通すること

□企業は何のために生産活動をするのか人の幸せのためになっていなくて、お金儲けが目的化している。

原発の運転や再稼動の目的東京電力の柏崎・刈羽再稼動をしたいという理由は、原発の事故で経営が厳しくなった東電が、銀行からの融資を打ち切られないように、原発の再稼動を目標にしている。決して「絶対安全だから運転再稼動したい」とは言わない。

他の電力会社も、会社の経営をよくするためというのが目的で原発再稼動を願っている。

※このような会社は、人の命よりもお金儲けが企業活動の目的になってきているので、様々な自己や災害が起きてきているではないか。(森田)

□森田さんは、アメリカインディアンの諺「大地は未来の子どもたちからの預かり物」を示し危険な構造物に包まれた日本なのか、安心して暮らせる日本がいいのか、これからの日本を決めるのは、私たち一人ひとりですと締めくくられました。

 

報告者A

斎藤章一さん:放射性物質の飛散と汚染  

       PPによるプレゼンテーション

「福島第一原発放射性瓦礫粉塵排出事故」

        <第3回WG報告参照>

報告者B

石丸小四郎さん:原発多重構造の現状

        PPによるプレゼンテーション

「福島の現状と課題・原発多重構造の現状」

<第3回WG報告参照>

 

Aの斎藤さん,Bの石丸さんの提起は、第3回WGの報告と同じテーマで、報告して頂きました。オブ参加のかたは初めての報告となりますがWGは復習と言う形で第3回定例会を参考に報告とさせて頂きます。

この問題は、暮らしと健康に直結する問題であり県内外の問題としても、新たな汚染のあり方になっていくことも考えられるので、多くの党員、支持者、地域の方への学習と啓蒙が必要と考えます。「福島第一原発放射性瓦礫粉塵排出事故」「福島第一原発の現状」の学びはますます必要となると思います。複雑化する放射能汚染の中で、現状を知るという事は、大事な課題で、知識、認識を深めるためにも、そこから被曝・汚染・健康・暮らしと「事故収束・労働者被ばく問題」ひとつの大きなつながりになっている構図が見えてきます。

 

3、全体討論

□伊達市でCゾーンに居住中、市からアンケートが来たので心配があることを書いて出したら、「どんなことが心配か」と問い合わせがきた。「子どもたちの健康が心配だ」とはなした。年間5ミリシーベルトでも問題ないと言う見解を持っている西田市長の行動は、海外にいっての発言など世界的に影響を与える。

議会としても強く追求していってほしい。

0.230.6の安全言われている基準値の根拠を考えていかないといけないと思う。

□焼却炉についても県内の計画中の事なども情報をほしい

□放射性廃棄物の焼却や焼却炉についてよいのか悪いのか、減量化は・・・

□双葉郡内に中間貯蔵施設が出来れば、身近に積まれているフレコンバックがすぐに運んでもらえると思っているのではないか。

□第一原発に働く労働者は、東電から一切の状況は知らされていなし、労働者もどのような状況の中で働いているのかわからない状態で、家に帰ってからTVを見る癖がついたと聞く。今日何があったのかがTVで知るという。

□いわき、双葉圏内は浮遊物に要注意、放射能はいくらだから危険、いくらだから大丈夫ということはない閾値はないという考えをキチンと持つことだ

□葉タバコの汚染も出ている

□今までは気体の浮遊物でも今は瓦礫の浮遊物に注意が必要になると思う。

□福島の未来は無いのではと思うことばかりだ

□中間貯蔵施設を県は受け入れたが、放射性廃棄物の問題は何も変わっていない。

原発事故も、吉田調書にも語られているように、東日本壊滅かと思ったと言われる事も事故発生時の偶然が重なって助けられていた。

□被災者はお金をもらってうらやましいといわれるが、農業を生業としていた農民の農地の補償が4反で145万円を示されてわかりましたとはならないことだ、至る所に差別と格差が複雑化している。

□わからない事もいっぱいあった自分自身も問題整理をしていきたい

 

WGのあり方と課題

3回定例会でも話された内容と重複する課題もあるが提起をします

WGの定例会の交通費は『今年度は、交通費の対象としないがWGへの助成はする(会場費等)』との事だが、県連の事業としての運動の提起であるのだから(党費を払っている関係からも)交通費は支給対象とすべきと思う。研究・調査・報告を求めながら、自費活動では曖昧模糊としてやる気が起こらなくなるのではないか、県連と良く話し合うべきだ。交通費が1回1万円近くになる委員もいる

□委員が研究・調査しデーターを集め、パワーポイントを作成しWGに報告をしている。(開催地域でオブ参加者も対象)もっと党員や地域の人に報告発表する場をつくり、何を目   

指していくのか質を高めていくことが大事だ。

□県連は、それらを生かす道筋を提起していく責務がある。

□開催地を移動しながら、研究調査の報告と学習を中心に開催して来ましたが、開催地からの参加を今後どのように考えていったらいいのか、研究・調査との整合性を考えて、再考の必要を感じます。

 

■廃炉の問題について

デブリがどのようになっているのか、汚染水の問題、高濃度放射性廃棄物の問題など人類史上経験したことのない課題が38ヶ月たっても何も見出せていない。

□溶け出した3ヶ所のデブリがどこにあるのか、どのようになっているのか、どのように取り出すのか世界で始めてのことだ。デブリの状態を知ることが最重要だ。

□格納容器の状態はどのようになっているのか、壊れていることはわかっている。どこが壊れて、修理できるのか、修理できないと水をかけ続けても汚染水の駄々漏れ。

□1日に地下水1千トンが原子炉建屋に入り込む、水の止水は至難の業、どうやって止めるのか。地下水流入と汚染水問題は人類が経験したことがないことだ、廃炉に向けて解決しなくてはならない大きな課題

□放射性廃棄物のことは何も決まっていない。原発事故で出た県内の汚染土壌など最長30年間保管するという中間貯蔵施設、約3000トン貯蔵が可能というが、双葉・大熊両町の計16平方キロメートルで間に合うのか。(輸送(トラック)・汚染・作業員の被曝)環境問題を含め廃棄物問題は大きな課題だ。アメリカのネバタ州ラスベガスの北西約160キロに位置する大砂漠地帯に建設中の高レベル放射性廃棄物の埋設処分場ユッカマウンテンでさえ、環境や地質的な条件で地元住民やネバタ州議会の反対が強くなり政治問題になっている。日本に生活圏から160キロ離れたところなんてあるのか。

□過酷な労働環境の中での汚染・労働者の被曝が原発労働者の枯渇につながる。

まとめ

□原発反対運動は息の長い運動で精神(やる気)の問題。継続する力をつけること。原発の現状を党員、支持者に知ってもらい地域の活動につなげる。

□良い議論ができた。これからもやる気の出る場としてWGを位置付けて行きたい

次回開催について=12月7日(日)福島市で開催いたします

                   20141114

      事故収束・労働者被ばく問題WG

                                             報告者 千葉親子
 
 

 第5回「事故収束・労働者被ばく問題」
       WG委員会 報告


                              
  
 開催日時 2014年12月7日(日)11:00~14:20
   会  場 福島県青少年会館 大研修室
   参加者  委 員 千葉親子他8名
   オブ参加 1名(相馬市)

 衆議院選挙が公示され厳しい日程でしたが,WGの定例会の予定の日に「飯舘村放射能エコロジー研究会」主催のシンポジュウムが開催され、定例会をシンポジュウムに参加し学習を深めることとしました。「事故収束・労働者被ばく問題」WGにおいても、自然環境中の生物への放射能被曝の影響について学んで来ましたので、調査し続けている各研究グループの発表は大変興味があり大いに学ぶことが出来ました。
 委員より、DAYSJAPAN広河隆一氏インタビューの「汚染されていない食物で回復は可能か?」の記事提供があり、放射線汚染食物が与える次世代への悪影響について多角度から問題意識をもった考えができました。


 内容

<第1部>11:10〜12:30  放射能の生物・生態影響


■汚染地域におけるヤマトシジミの異常率の推移・・・ 琉球大 大瀧丈二

□ この実験は、ほぼ汚染されていない沖縄の食草を飼育に用いているため親世代から受け継いだ遺伝子的な影響を子世代において検証することが出来る。
 現地の幼虫は汚染食草を食べることで内部被曝の影響ばかりでなく、外部被曝の影響を受けているため、今回得られた子世代の異常率よりも実際の現地の異常率はもっと高かったことが推測される。
 異常率は2011年秋と2012年春に地表面線量と原発からの距離について高い相関を示した。
2012年の秋には、形態異常の低い正常状態まで回復したことは注目に値する
 その1つに、半減期の短い核種が消えてしまったことと、セシウムなどの半減期が比較的長い核種も物理的に拡散してきていることが原因であろう。
 しかし、2013年秋の時点での高線量地域の面積線量でも2011年春の低線量地域の地面線量よりもずっと高い。2012年のヤマトシジミの異常率の低下は線量の減少にだけ依存しているわけではないことを示唆している。
ヤマトシジミは1ヶ月で世代交代を完了するので2013年秋の時点では、19世代ほどが経過している。世代交代の早い生物では、適応進化が比較的速く起こるのではないだろうか。今後の検討が必要である。(参考資料より)

※事故直後から毎年春と秋に北関東から南東北地方にかけてヤマトシジミの異常率の推移を調査し、親世代の形態異常でなく、次世代の幼虫から成虫に至るまでの死亡率と成虫の形態異常を記録してきた結果を元に発表された。
 世代交代の中での遺伝子への影響など興味深い講演でした。

■放射線汚染地域のため池に棲むコイの健康状態 ・・・・ 元東京大 鈴木譲
 (参考資料参照)

■放射線被曝によるサルへの影響 ・・・・ 日本獣医生命科学大学 羽山真一
 (参考資料参照)


<第2部>13:30〜14:20  放射能汚染の実態解明と除染


■飯舘村農林地の汚染と飯舘・浪江・山木屋の住宅内の汚染の実態
 (参考資料参照)                ・・・・ 日本大 糸長浩司
■飯舘や浪江町赤宇木での放射能汚染調査の報告  
 (参考資料参照)  
              ・・・・ 京大 今中哲二


<第3部>14:30〜16:00  WG会員 話し合い


   (会場近くのカフェに場所へ移動してお茶会を兼ね意見交換会)

□短い時間の報告講演だったので詳細がなかなかつかめなかった。
□知らないことが多い、WGのような集まりでもっと多くの人に学ぶことの大切さを広めたい。今日のような機会は良かったと思う。
□研究者と日常生活している人々の目と視点は違う、WGの県段階の持ち寄り報告が必要でないか。
□原発事故で解明されていない放射能核質がいっぱいあって、食物連鎖など問題は多方面で、それらについてどのように取り組んでいかれるのか。
□低線量汚染地の報告、追跡調査のことが出ている、循環器科系統の死亡がでている。低線量汚染→貧困→野生の食べ物採取→食べる→被曝
□帰還の問題は帰還をしてからのことでなく帰還する以前にしなくてはならないことがあると思う。先ず帰還するためにでは、安全は保てない。
□社民党に相談してもなかなか返事が返ってこない。
□ある程度の方向性はWGで出せるのではないか。
□WG内だけの学習、討論だけでは何もわからない、広く学ぶことが大事だ。
□WGで学んできたことは、それぞれの委員の個人の努力によった情報収集、調査、研究によるもので感謝と敬意を表するものです。より多くの人に学んでほしい。
□地道に、継続した運動につなげられることが大事
  ※意見交換の中から委員皆さんが学ぶことの大切さとそこから運動が繋がることを確認しあいました。

※次回開催予定は 2月 会場は 二本松市       2015年1月17日

                        事故収束・労働者被ばく問題 WG 
                                報告者 千葉親子 
 
 

 第6回「事故収束・労働者被ばく問題」WG委員会報告 


             開催日時  2015年2月21日(土)10:00〜15:30
             会 場  二本松市 男女共生センター 第4会議室
             参加者 17名 (委員全員全員・オブ参加8名)  

< テーマ >

  
@ 地元からの報告  後藤晋一さん
   A 討議「WGのあり方と今後の課題と目標」
   B 学習(パワーポイント)「福島原発の現状と課題」:石丸小四郎さん
   C オブ参加者の方と意見交換


< 第1部 > 地元からの報告 後藤晋一さん

 1 原発事故賠償について

 3月5日に福島市、郡山市、いわき市の市民448人が原発事故への精神的賠償を求め、原子力損害賠償紛争解決センタ(ADR)に和解仲介申し立てを行った。この取り組みを聞き二本松市民からも県連合に問い合わせがあり、総支部として話を聞いてきた。

  社民党外の方から損賠申請の問い合わせがあり、この取り組みを知らない方や問い合わせ先がわからない方は多数存在している。

 昨年12月にADR申し立てが却下となり、裁判闘争となると長期的な戦いとなりますし、費用的な問題もあります。東電損賠講演会で、特定の考えだけの人での取り組みではなく、地域住民を巻き込んでの運動としていかねばならないと話された。

  運動として追求することで新たな道も開ける場合がある。


2 「なつなしぬま(夏無沼)仮設焼却炉」の現状と課題


 現在、中通りを中心に、除染などで発生した可燃物(草木・枯葉・牧草・稲わら等)を燃やし、減量化するための「仮設焼却炉」の建設・稼動が相次いでいます。昨年12月突然仮設焼却炉建設問題が二本松市の東和町の針道地区での建設計画が明らかになった。夏無沼は地域住民の水源地、小中学校、幼稚園など教育施設が集中している。

 有機農業や果樹栽培など特色ある農業が進められているなどから住民の間で反対運動が起きている。2月6日、建設撤回を求め7541人分(東和住民のほぼ全員)の署名簿を環境省と市長宛に提出した。推進グループも7000名を集めるなど攻防が続いています。1月にあった説明会の情報がつかめていなかった、情報を深めていかなくてはと思っています。

 意見1(斎藤)
  相馬市は焼却が終わり解体になっている。解体に向け放射能飛散問題で自治体に申し入れを行った。管内に大小三基の焼却炉を作られたが実際
稼動は大きいものだけの稼動で見積もりの過大評価は明らかだ。
後半には燃やすものがなく除染廃棄物を燃やしたら、1万ベクレル以上の空間線量になった。市民団体と一緒に現地調査を行った。

 今後の焼却炉の解体方法が明らかになっていない。環境省は、バグフィルターがあるので外には出ないと説明しているが解体のとき埃になって飛ばないか。環境省は施設のある工業団地に説明をした、市と議会に説明はしたとして、住民に対しての説明はしてない。企業、議会、行政だけの説明でいいのか市に対して、申し入れ書提出をした。

意見2(鈴木)
  ADRに関して、労働者相談センターが立ち上がった。WGで学んだこと知りえた情報を社民党県連も、もっとしっかりうけて問題も取り上げて交渉できるようになって行く事だ。

< 第2部 >  討議「WGのあり方と今後の課題と目標」 
   
                        座長 森田省一さん


□ WGは定期的に(2ヶ月に1回)開催しているが、勉強だけでいいのかWGの方向性と位置付けはどうあるべきか1年の反省も含め意見を求める。

□ 一般の人も参加するのでこれまでやってきたような事でいいのでないか。
  WGの方向性は大会で決めるべき。役割がはっきりしないので出発点に戻り 、 この場で学んだこと活かしていけばいい。

  会場持ち回りはいい。各地区行って、見て聞くことで県内の情勢を知ったり、 調査できる。

□ 党の現状は支持者や国民に対し問題提起できていないことが問題。

  原発事故が起き様々な問題が起きてきたが取り上げ切れていない。この問題を取り上げるのがWG。そのためにも支持者にも参加してもらった方がよい。
□ 仮設焼却炉建設でも社民党として問題にしないのかと言われた。総支部で対応するにも調査を行い、党内で議論してでは時間がかかる。他のグループは早い。問題意識あっても組織内で考え方が統一されていない。

   昨年三春でやった時も焼却炉の問題が出た。各地でこの問題でてくる。そのたび議論していては結論出るころ焼却処理終えている。即応できるノウハウ持っていれば対処できると思う。

□ 総支部に対策委員4人いる。ADRの時も対処してきた。足りないものは市民に対しての呼掛け。

   労組巻き込み労働相談行ってきた。大衆運動へ結び付ける努力が必要。

□  楢葉町が帰町に向けて取り組んでいるが、年間20ミリシーベルトでも幼児含めて戻るという方向性。そのことに対してニュース出した。町民の関心は高い。WGでもやってきたことニュース化して広めたらいいのでないか。

  WGの中でぶつかっている問題は県連合の問題。一歩踏み出されない問題がある。 

□  WGをなぜ発足させたのか。諸問題を掘り下げ対策委員会で取り上げる。  焼却炉問題でも焼却炉は認められないが、放射能ごみを減量化していかねばならない。WGで方向性を示し総支部の中で取り組むべきでないか。
 
□ 原発問題は奥が深いので手を広げ過ぎたものもある。だから余計にわからなくなっている現状がある。

   @次回のテーマを決め持ち寄る。一つの問題を掘り下げる。
   Aそれを情報化していく


< 第3部 >  「原発労働の現状と課題」:石丸小四郎さん「別紙資料」

  短周期振動地震に弱い原子力発電所が、東日本大震災で、短周期振動地 震と津波による過酷な事故を起こした東京電力福島第一発電所の、原発事故 の実態と現状、何故、労働者は被曝するのか、労働者の雇用形態と被曝、そ こで何が起こっているのか。何が問題なのか、を中心に報告を頂き学習をしま した。


< 第4部 > 話し合い(質問)

□ 未来のエネルギーといわれる水素エネルギーの問題で、水素爆弾の平和   利用とどこが違うのか

□ 水素というのは最近トヨタ・ホンダ車が販売された、これからステーションをいかに作るかという状況、酸素と水素の融合によって排気通は水だけだということで、夢のエネルギーといわれている。ビルの地下にまた各家庭の軒下  各家庭の軒下、この発電装置が配置されれば、エネルギー問題はいっきに解決されるのではないかと思っている。東電を守るにはなんとか福島の第二原発を動かしたい、これから私はいろんな動きが出てくると思う。柏崎と、第二原発を止めることが、私は東電を無くす事の条件だと思います。今後は、  その問題もやっていかなくてはならないと思います。

□ 電気自動車は原発で発電して電気を使うからダメなのかー。

□ 電気自動車で更に電気を使うという事もある。水素が期待される。 
  (日本の自動車を全部電気自動車にしたら原発209基分)国連防災会議藤村氏

□ 総括原価方式、発電と送電の分離問題、電力の自由化これをやっていけば電気料金ももっと安くなる、それが参入してきたら・・・。

□ 総括原価方式とは、あらゆる東京電力の、原発施設、何から何まで電気の必要とするもの全部合計してその上に適当な利益を重ねて電気料金を決めるという制度です。電気事業者にとって大変な恵まれた条件だ。

   これをなくしていくというのが我々の言うところで、そこに政界、政府、官界、学術に東京電力の資金がいってなかなかOKしない状況。我々自身の認識の問題として重要であるということは、踏まえておく必要はある。

□  東京に行くと福島のこと聞かれる。原発のこと知らない人多い。そのような  人に知らせることが大切。もっとみんなに知ってもらうことが必要と思います。  そのような手段ないのでしょうか。

□  嘘も100回言えば真実になる。そのように長い間宣伝されてきた。

□  原発に限らず真実は報道されてこなかった。金儲けシステムの上に生活さ  せられている。

□  自治体にも問題が出てきている。線量の情報探しやすかったが今はデー  ター探すにも見つけにくいしみつからないこともある。

□  相馬の米を学校で配った。受け取る、受け取らないは自由であるがPTAの中で分断はある。県内産の農産物を食べる人増えてきた。放射能に対して正しい判断がなされてきたというようなことがマスコミを通じて浸透してきている。
  都会に行くと福島産は食べないという人は3割と固定化されて来ている。
  2月6日の相談センター開設のこともNHKで報道あったが民放では放映がなかったと思う。故意な部分あるのでないか。地区の中でも,党員間でも分断が。

□  分断はある。いわきは双葉の人が多く、スーパーも病院も溢れ、補償金もらってパチンコ飲み屋、家を買うのは双葉の人間、買い物している時も「避難者は金がもらえていい」と周りで話している。双葉の人間とは言い難い

□  言われたときの反論準備している。差別がなぜ起こるのか。被害があるなしにかかわらず精神的に苦痛を受けた。あなたも損賠を申し出たらいい。

□  分断対立は家庭内でも出てきている。中学生が親に対して「俺が貰った10万は俺のものだから俺によこせ」と親に言い始まり、家庭内で暴力が始まった。

   子どもたちをおとなしくさせるのに小遣いをあげたら、家庭も学校もどうでもいい、自分らのお金で遊びまわる子供が出てきた。
  お金で解決することがどうなのか考えていかなくてはならないのではないか。

□  補償が打ち切られ、元の住まいに帰還したときこれまでの反動が怖い。

□  孫と一緒になぜ避難しないといわれる。娘にも仕事がある。
  食品にしても不安はある。農産物県外のものにしたいが経済的問題があり妥協の生活。学校の教科書みせてもらったがちょっとしか出ていない。知らされていないこと多い。

□  大熊の人が避難してきて、高校受験にしても地元の生徒と競争が出て地元の子供が地元の高校に通えない人もいる。
  会津地方も同じく分断されていることが良くわかる。参加してよかった。

□  除染終えたが、一度行えば原発はきれいになって消えると思っている人が多い。運動場が仮設住宅になっていて、運動も大会も出来ない、スポーツできない。我々も被害者と思う。
                          

< 第6回定例会の声 >

 
地域の問題、原発の現状、党としての役割、WGの役割等いいご意見をたくさん頂きました。これからもこのような意見を踏まえ問題の掘り下げに努めながら、2ヶ月に1回各地を回りながら進めてくことを共有できました。

・持ち回りは良い各地区に行って見て聞くことで、県内の情報を知ることが出来るし調査できる。地元の情報も報告されよいと思う。

・支持者、党員、一般の人も参加するのは良い。

・さまざまな問題を自ら勉強して、内部で討論・学習し党の支持者や一般の人にその判断材料を私たちが提供し受け止めて頂くことが課題。

・自分たちでできる身近な所から始める。

・このような会議の中で原発問題について抱えている課題を、話しできる場所
が出来たことが一番大きいことだ。

・問題を掘り下げるには、テーマを決めてみんなで取り組むことと思う

・WGを何故作ったのかという組織の問題。

・原発情報のデーターや最新情報の検索がし難くなっている自治体のホームページのトップページにしていただくように、県連から県に要望してほしい。

   
                        報告者 千葉親子


 

 
 第15回「廃炉・収束・被ばく労働WG」活動報告
                 
                                                                                      2016年11月14日 WG 斉藤章一

 2016年10月8日(土)喜多方市において社民党喜多方耶麻総支部のご協力のもと30名の参加者で第15回WG会議を開催しました。 (レジュメ参照)

           日 時  2016年10月8日(日)10:00〜15:30
           会 場  喜多方市 「押切川体育館」2階視聴覚室
                喜多方市字押切1丁目86  電話 0241(23)0771 
  
1部 10:00〜12:15

     *地元報告 長沢勝幸さん 喜多方総支部長(喜多方市議会議員)
     *「低線量被曝を考える会から」共同代表 岩下潔さん
     *「事故から避難し見えてきたもの」森田省一さん
         昼 食 12:15〜13:00

2部 13:00〜14:20 

     *「過酷事故から5年7ヵ月、東電第一原発のいま」 
                 石丸小四郎さん
3部 14:30〜15:00(40分)

     *4課外講座 北方風土蔵:大和川酒造酒蔵視察(試飲あり) 
                            
                        

報告について

@ 地元を代表し総支部長・喜多方市議会議員の長沢勝幸さんから原発震災後の市の対応、議員としての取り組みの状況、学校での取り組み、放射線量測定・汚染マップづくりの要求、しいたけ原木栽培農家の対策、などについて報告していただきました。

A 「低線量汚染地域を考える会」共同代表 岩下潔さん(原木しいたけ栽培農家)より原木しいたけ栽培農家が原発事故によって受けた壊滅的な大きな被害について報告をしていただきました。 報告内容は別紙参照。
B 「事故から避難し見えてきたもの」と題して森田省一さんから政府人事によって変質させられつつある原子力規制委員会の現状、原子力業界と原子力委員・規制委員会委員の金銭癒着、島崎邦彦氏の退任と基準地震動評価、再稼働へ突き進む現状の問題点について、プロジェクターを使って説明を受けました。 (別紙資料参照)

―‐―― 昼食休憩 千葉さん準備のおにぎり他バイキングにバージョンアップ――――

C 「過酷事故から5年7か月、東電福島第一原発のいま」と題して石丸小四郎さんから遮水壁工事の問題点、たまり続ける汚染水と垂れ流される放射能汚染水、被ばく労働の実態、増え続ける廃炉・除染・賠償費用などについての報告を受けました。

2 WG会議での決定事項

@ 原発対策委員会委員の選出   千葉 斉藤
A 脱原発情報の配布などについて
B 次回WGの開催日、内容について

3 課外講座

  喜多方風土蔵 「大和川酒造視察」
以上

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   原木しいたけ栽培農家の現状 低線量汚染地域を考える会共同代表岩下さんの報告
                                        
                                                                                                                  文責 斉藤章一
低線量汚染地域を考える会共同代表 岩下潔さんの今年10月8日喜多方市押切川公園体育館での講演の要約について報告します。
 岩下潔さんは2005年(平成17年)に喜多方市役所を52歳で早期退職し原木シイタケ栽培をはじめ軌道に乗りかかった矢先の20011年の原発事故により出荷制限に追い込まれてしまいました。(2011年9月全農しいたけ事業所入札中止、500Bq/kg超過多数のため。同年11月喜多方産乾燥シイタケ基準越えにより出荷自粛)
 原木シイタケの出荷制限は東北、関東、静岡県まで東日本全域に及んでいます。山林が放射能汚染されたため全国的に原木の調達が困難になり生産者の高齢化と相まって生産者は激減してしまいました。事故前、福島県は阿武隈山系を中心に全国の5〜6割の原木を産出しておりましたが現在キノコ栽培に使用できるのは西会津と南会津町の一部しかありません。(原木の基準値は50Bq/kg以内)
 2011年4〜5月にかけて県の要請でシイタケの3回の緊急時モニタリング検査を実施その結果は
   第1回目 22Bq/kg
      第2回目 17Bq/kg
   第3回目 8.6Bq/kg       というレベルで影響は少ないと考えていたら2年目3年目で上がってきました。2012年に山形県上山市から購入した原木(測定値ND)が何故か1年後には90Bq/kgを超え2013年の県の検査結果ではすべてのほだ木が50Bq/kg以上となりました。(原因はよくわかっていない)
 出荷制限になったシイタケですが、東電の損害賠償は生産されたものが対象なので2年目以降は出荷されないキノコを栽培するという生産者にとっては大変悲しい事態となりました。出荷できないシイタケは農協の倉庫に保管されたのですが、処分が遅れ、腐食しはじめ長沢町議を通じて市に処分を申し入れました。焼却処分されたらしいのですが、どこで焼却されたかは明らかにされておりません。ほだ木の処分も同様です。
 また2011年11月に林野庁から「調理加熱用の薪および木炭の暫定基準値」が発表されました。
      薪  40Bq/kg
     木炭 280Bq/kg
これは食品の基準が500Bq/kgの時の基準でこれが今では100Bq/kgになっており、この値に従って計算すると薪は8Bq/kgとなってこのような値の薪は存在しないと思われます。
 出荷を再開したのは2016年、今年の9月1日、6年ぶりの出荷でした。
 岩下さんは原発事故以来、事故前から原発の危険性を言い続けてきた方や反対運動をされてきた方々の講演会などに参加し、事故や放射能に対して間違った情報や隠された情報が数多いことに気づき、学んだことを多くの市民の方々に伝え真実を知っていただきたいと「低線量汚染地域を考える会」を結成し活動中です。いま岩下さんが一番心配していることは甲状腺がんに代表される子供の健康問題です。専門家はいろいろな見解を出していますが原発事故は終わっていないこと、私たちは被曝者でいつ健康を壊すかわからないことを心にとめて他団体と連携しながら活動していきます。と締めくくられました。 




事故から避難し
見えてきたもの
   森田さんの報告
 
第16回「廃炉・収束・被ばく労働WG」活動報告

                                                                                                   12月16日 三春町

 12月16日、社民党県連、原発対策委員会の「事故・収束労働者被ばく問題」グループは、県の公施設「福島県環境想像センー」交流棟「コミュタン福島」(三春町)の視察と、川上義孝医師による「染水と放射性同位元素トリチウム」について学んだ。
福島県の子どもたちが3万にも来た施設が? この施設は放射線教育として「原発事故、放線、復興に関する情報」が展示されている。
 7月のオープン以来、県では小学5・6年生子どもを中心に見学する取り組みがなされ、3人が来場している。
 放射能に関する知識や原発に依存しない福島姿勢は感じられた。
 しかし、開設前から市民団体は、「原発事故教訓化できる展示を」と県に求めてきたが、「故は起きたが除染や自然崩壊によって放射能は少した。世界の中には福島より放射線量が高いがいくらもある。心配いらない」を一番伝えた事として構成展示されている。
 見学をした子どもたちが、今回の大事故の全像をつかみ、放射能の怖さを認識できるのか大疑問だ。特に360度に投影できる動画映像は人類は宇宙の放射線の中で生まれ育ってきた、射能を恐れる事はないとの印象を与えてしまう IAEAや国立環境研究所の協力のもとに造らた施設なので当然のことのか?大きな疑問が残物となった。原発事故の現状と事故に苦しむ被者の姿が全く見えてこないばかりか、原発事故の汚染状況も事故責任も何もかも曖昧なだけ!発生と責任が全く見えていないのが最大の問題ある。
 川上医師からトリチウムは@現在東電で使用の多核種除去システムでは除去できないA今後大量の汚染水が発生し続けるB国や規制委員会海洋放出を狙っているCトリチウムは人体に大な影響はないとしているが、人体はトリチウム水としか認識できないため細胞・細胞核・DNに容易に取り込まれ遺伝子に固定される可能性あり危険D正常運転中の原発でトリチウムが原と考えられる放射能障害事件2例(カナダ・ピカリング原発及びグルース原発)の疾病発生の関についてEトリチウム添加培地で大腸菌培養実験。紫外線照射による突然変異株は実験材料して一般的で放射線の突然変異への直接関与は細菌レベルでは、常識的となっている。多くの訓を学ぶ場となった会議であった。
                                                     (斎藤・千葉)
       

トリチウム汚染水と
放射性同位元素トリチウムについて

       金沢市医師  川上義孝氏