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                                        2020年12月14日
 全世代型社会保障検討会議の最終報告について(コメント)

                                   社会民主党党首 福島みずほ

 本日、政府は、全世代型社会保障検討会議の最終報告を発表しました。昨年9月、当時の安倍首相が「全世代型社会保障に向けた改革は最大のチャレンジだ」と意気込んで始め、昨年12月に中間報告をまとめた後、夏に最終報告をまとめることとしていましたが、新型コロナ禍で今日までずれ込みました。「年齢ではなく負担能力に応じた負担という視点を徹底していく必要がある」といいますが、全世代型社会保障改革は、消費税増税を押し付けた上、全世代に社会保障の負担増と給付抑制を強いるものです。

 団塊世代が75歳になり始める2022年に備える改革として、医療では、75歳以上の後期高齢者の窓口負担(1割)を一定額以上の所得がある人について2割にする制度を新設することが焦点となりました。年収200万円以上(単身者の場合)で決着しましたが、コロナ禍で経済的に困窮する人が続出している中で、高齢者の負担増を決定することは、ことさら「自助」を強調する菅政権の象徴です。高齢者の自己負担増は、受診抑制につながり、重症化を招きかねません。「高齢者偏重の社会保障」といっても、高齢者の貧困、老老介護、認認介護の問題もあります。保険料はすでに収入に見合った負担となっているのですから、窓口負担は一律(1割)に据え置くべきです。

最終報告は少子化対策として不妊治療の保険適用と待機児童解消を打ち出しました。自由診療による心身、経済的な負担が問題となる中で不妊治療の保険適用は必要です。同時に出産の保険適用、無償化を進めるべきです。また、現役世代が安心して仕事と子育てを両立できるよう、質の確保された保育、待機児童の解消、子育てや教育への経済的支援の充実、人間らしい働き方へのき方の改革こそが少子化を克服するために重要です。

 今回、保育施設への費用捻出のために、児童手当の見直しが行われます。月5千円の「特例給付」の対象から年収が1200万円以上の世帯は外され、不支給となる子どもは61万人にのぼります。子育て関係の予算全体を抜本的に増やさず、その枠内で財源をつけ替えるのでは、ますます少子化に拍車をかけることになりかねません。「全世代型」というのであれば、子どもを軸とした普遍的な「子ども手当」復活をはじめ、子育て関係予算の抜本的な拡充を求めます。

 自民党政権と財界によって、「必要な者に公的責任によって必要な保障をする」社会保障が、応能負担から応益負担、自助・自立を基本とする制度へと変質してきました。いま、日本は未曽有のコロナ禍にあり、地域の医療・介護・保育、経済、雇用が危機に瀕しています。公助の大切さを痛感する中で、その最高責任者である菅総理が、自助を強調することに納得がいきません。社民党は社会保障の空洞化の大きな要因となっている雇用の劣化や格差・貧困の拡大に歯止めをかけ、そのための財源については、国民合意に基づいて負担のあり方を見直すとの観点で、雇用の立て直しと安心の社会保障ビジョンと税制全体をパッケージとした、真の「一体改革」のやり直しを求めます。憲法25条「健康で文化的な最低限度の生活」と13条の幸福追求権を基盤とし、持続的な社会保障の改革を目指していきます。
                                           以上


 





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