TOP > 近況報告 > バックナンバー
[] [戻る] []

2004年5月3日(月) 憲法記念日

【午前】
 ・憲法擁護市民のつどい(文化センター分館)
【午後】
 ・社民党水戸支部協議会常任幹事会
 ・地域ご挨拶

 平和擁護県民会議主催の上記集会は、海渡雄一弁護士が講師で、憲法を巡る諸問題の学習をしました。結局のところ、新しい権利を盛り込めだ、時代にあったものにするべきだとは言っても、その狙いは9条改悪にあることを指摘しつつ、平和憲法こそわが国の誇るべき制度、と自信を持って世界平和に貢献していこうという話は、とても分かりやすく、新聞を見て参加したという市民の方も「いい内容でしたね」とおっしゃっていました。

 午後お伺いした、中丸町にお住まいで80歳を超える農家の女性の方から「戦争のときの写真があるから見て行って」とお誘いを受け、お茶をいただきながらそのアルバムをひろげると・・・。ちょっと言葉では言い表せないほどのショッキングな写真が5枚だけ貼ってありました。今はもう亡くなったおじいさんが中国大陸から復員してきた時に持って帰ってきた写真だそうですが、その方が属していた部隊が中国の方々を虐殺している、その真っ最中の写真でした。

 当時、水戸の部隊の写真班が撮影したもので、敗戦のときに廃棄命令されたものをこっそり持ち帰り、戦後しばらくの間封印していた写真だそうです。そのおじいさんが生前言っていたこととして、戦争でお互いの国の兵隊同士が戦うだけではなく、女性や子どもを使って武器を運んでいるかもしれない、ということで、かなりの民間人も殺したそうです・・・。

 その亡くなったおじいさんは、満州事変以来幾度か出征し、その数だけ「大日本帝国」や「満州国」と刻まれた勲章が残酷な写真と一緒に保管されていました。人を殺しても咎められるどころか、国から勲章を受け称えられる、戦争とはそういう倒錯した事態なのだ、ということをまざまざと感じさせられました。

 今日は、憲法が施行されて57回目の記念日。これまで「戦争は嫌だ」と国民の感情に訴えてきた護憲・平和の取り組みですが、戦争経験者が圧倒的に少数になりつつある状況の中で、単に感情に訴えるだけの運動では説得力を持ちえなくなってきています。かといって、純化された理論同士のぶつかりあいでは混乱しか生みません。

 今回の写真のように、まだまだ押入れの奥に埋もれている貴重な資料を発掘し、同時に生存者から聞き取りを行うという地道な取り組みをすることで、民衆の側からの戦争を描き、歴史に学ぶことをわれわれ護憲勢力が積極的に行っていく必要性を痛感しました。

Copyright 2002- J.Tamatsukuri


your@mail.address
Akiary v.0.51