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声 明・談 話STATEMENT

社民党の声明・談話

 

                                        2016年11月25日

   「年金カット法案」の採決強行に断固抗議する(談話)

                                    社会民主党幹事長 又市征治

1.本日、衆議院厚生労働委員会で、「年金カット法案」(公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案)の採決が強行された。今後の選挙に悪影響を与えるとの思惑で、高齢者の生活に重大な影響を与える法案を十分な審議もないまま強引に押し通そうというのは、断じて認められない。本日の採決強行に対し、社民党は断固抗議する。

2.「年金カット法案」による新たな改定ルールでは、@賃金・物価スライド(本則)について、物価と賃金のより下がった方に合わせて年金額を減らす、Aマクロ経済スライドについて、デフレ時に給付抑制できない分を繰り越して物価上昇時に実施する未調整分のキャリアオーバーを導入する。その結果、物価が上がっても賃金が下がれば支給額が下がることになり、賃金が上昇して年金支給額が上がる場合でも、マクロ経済スライドのキャリーオーバー分が発動されることになる。低所得者や国民年金のみの高齢者ほど影響が大きくなるが、福祉的給付措置(低年金者へ最大年6万円)があるとはいっても、焼け石に水と言わざるを得ない。

3.政府は所得代替率50%を確保するとためというが、そもそも、政府のモデル世帯(平均的な男子賃金で40年間厚生年金加入の夫と、40年間専業主婦の夫婦)は現実と乖離している。今や生活保護受給世帯の半数が高齢者世帯であり、公的年金の最低保障機能を高めない限り、さらに増加する。加えて年金の給付カットの上に、年金から天引きされる後期高齢者医療保険や介護保険の負担増が止まらず、病院受診や必要な介護サービスの利用を控える高齢者が増えている。貧困・格差が広がる中、高齢者の生活実態を無視した乱暴なやり方は問題である。「百年安心」が崩れ、「社会保障と税の一体改革」も破たんしている。国連社会権規約委員会から日本は2度にわたり最低保障年金の創設を勧告されていることも踏まえ、憲法第25条の生存権を具体化する方向で、最低保障年金を含む年金制度の抜本改革の議論こそ始めるべきである。

4.「年金カット法案」は、年金額の改定ルールの見直しだけではなく、短時間労働者への被用者保険の適用拡大の促進、国民年金の産前産後期間の保険料の免除、GPIFの組織の見直し、年金機構の宿舎を売却した代金の国庫納付規定の整備といった5本の法案が束ねられている一括法案である。委員会では、ようやく議論の入口に入ったばかりであり、「結党以来強行採決は考えたこともない」というのなら、丁寧に徹底的に議論する必要がある。社民党は、公的年金制度への信頼を確保し、真に国民の老後の生活を守る立場で、野党共闘を一層強化し、本会議上程阻止に向け全力で闘う。

                                              以上


 





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