12・8不戦の誓いヒロシマ集会を開催

斎藤貴男さんが講演

 憲法を守る広島県民会議・県原水禁・8の日平和行動広島女の会・広島県平和運動センターは12月8日、「12.8不戦の誓いヒロシマ集会」を開催。会場となったYMCA国際ホールには県内各地から170人が集まりました。

 主催者を代表してあいさつに立った佐古正明・広島県原水禁代表委員は「戦後の平和の礎は平和憲法があったから。この憲法を危うくする動きが起きている」と憲法審査会の動きを危惧する一方、現在の自衛隊の現状を「防衛のための戦力とは言い難い状況が強まっている」と指摘。また、「教育・言論・情報の統制など、戦争に突き進んだ過去を学ぶ必要がある。集会を機に、真の平和のために何が必要かを考える時間にしていきたい」と提起しました。

続いて、「偽装される民意」と題してジャーナリストの斎藤貴男さんが講演。

斎藤さんはまず、野田政権の現状を「小泉政治へと逆走を始めている。このまま進むとこの国がどういう社会になるのか心配でならない。巨大資本の、巨大資本による、巨大資本のための国ということになってくるのではないか」と、TPP参加、消費税増税の問題点を紹介。

TPPについては「農業問題だけという小さな問題ではない」。医療分野では「お金持ちしか医療を受けられない、国民皆保険制度が取っ払われていく可能性が大きい」。労働分野では「特殊な技能を持っていない労働者は、外国から入ってくる低賃金労働者にとって代わられる」。そして農業は「農業派遣会社が作られ、いまの農業者が労働者として働くことになる。戦後の地主解放が否定した寄生地主に代わって株式会社が当てはまる。農地解放の逆戻りということになる」などと指摘。

消費税増税については「逆進性と景気の問題が指摘されているがそれだけではない」として、増税分を価格に転嫁できない中小零細企業などの例を紹介しながら「弱ければ弱いほど負担が押し付けられていく制度」と消費税そのものの問題点を指摘しました。

また、「民意をいかに作り出すかに権力の側は腐心している」と資源エネルギー庁が行ってきた「エネキャラバン」という地方での討論会を紹介。
 「最初に、有名人の基調講演。浅井慎平、北野大、森田正光、舞の海・・・など、原発に詳しいわけではない人たちだが原発の素晴らしさを語る。その後4〜5人のシンポジウム。3人ぐらいが推進派で一人が反対。司会は地元の新聞社。キャラバンは地元マスコミとの共催という形をとっており、翌日には、そのやり取りが1面を使って報道される。新聞社はお金をもらっている。こういうことが続いてきた。それで民意と言えるのか」と「民意が作られていく」過程が詳細に述べられました。

斎藤さんは最後に、「憲法、格差社会、原発・・・色々あるが、個別のテーマだけで世の中が動いているわけではない。それぞれが絡み合いながら決して矛盾することなく一つの方向にいっている。だから、それを食い止めようとすると、個別のことだけを考えていては無理。グローバル展開している企業の権益とか、生産拠点とか、そういうものも含めて専守防衛の対象になっているという流れがある。すべて戦争経済大国を目指した流れの中にある」と指摘しました。

集会は最後に、「偽装される民意に対し、しっかり物事の本質をつかみ、私たち自身の民意をつくり広めていく努力をしなければなりません・・・憲法第9条を高く掲げ、運動を展開することを、12.8不戦の日の誓いとします」とする集会アピールを採択。県護憲代表委員の金子哲夫さんの閉会あいさつで終了しました。

(写真=講演する斎藤貴男さん)