2014年12月

相馬市長 

立谷秀清 殿          

社民党相馬総支部

代表 草野正亀 印


相馬市仮設焼却炉解体に関する緊急申し入れ書

 日頃の復興にむけた貴職のご努力に心より敬意を表します。

 さて、昨年2月より運転を続けてきた環境省による代行処理施設、仮設焼却炉がその任務を終え運転終了、解体されることになりますが、昨年8月東京電力福島第一原子力発電所の解体作業において、1兆2000億Bq/4時間(東電発表)もの放射性粉塵が飛散し宮城県丸森町でもこの放射性粉塵が観測されました。 また南相馬市の試験栽培田の米が基準値を上回る事態が発生し、この飛散した放射性粉塵が強く疑われています。 仮設焼却炉の解体においても焼却炉各部に付着した放射能が飛散することが予想され、周辺住民やサッカーグランド・パークゴルフなどの施設利用者、周辺農地汚染などが危惧されます。 解体に当たっては充分な対策と住民への説明が必要です。 下記について申し入れ、質問いたしますので回答いただきたい。

              記

1 焼却炉の運転はいつまで行い、解体の予定はいつからですか。

2 解体に当たる事業者決まっていますか。また放射性物質の扱いに習熟した事業者ですか。

3 解体作業における放射性粉塵の飛散防止対策はどのようになっていますか。

  以下4点についてお答えください。

 ①    解体の工程と作業方法

 ②    飛散防止策

 ③    飛散予想量と飛散地域

 ④    焼却炉敷地の除染計画など

4 解体後の焼却炉および焼却灰の処理はどうなっていますか。 以下4点についてお答えください。

 ①    解体後の焼却炉の処分方法。

 ②    8000Bq/kg未満の焼却灰の処分方法、保管場所

 ③    8000Bq/kgを超える焼却灰の処分方法、保管場所

 ④    その他汚染物質の処分方法、保管場所

5 地域住民に対する説明の予定はありますか。 対象者、説明の内容など以下4点についてお答えください。

     焼却開始にあたっての説明会は、市議会・区長会・近隣住民代表者・近隣工場などで、一般市民は「広報そうま」で周知されたのみです。不充分と考えますが解体にあたり改善する意思はありますか。

     本年3月までとされていた焼却が11月まで延び、この時も住民への説明もなかったのですがその理由は何ですか。

     解体に当たっては立地場所からして予期せぬ被曝の危険性が高いので広く市民、隣接する新地町などにも説明・周知を徹底すべきであると考えますがどうですか。

     国道6号線通過車両への周知、対策は考えていますか。

6  近隣にはJFAサッカーグランド、パークゴルフ場、楽天施設など子供・大人たちが楽しめる施設があり、またその周辺には住宅地や田畑が広がっており一抹の不安を抱きながらも利用しています。 大震災・原発事故を被災し、その後の仮設焼却炉の受け入れ、焼却・解体による再汚染の不安と、市民・住民の心配は尽きない状況です。 これらの不安をなくし、理解を深める対策を求めるものです。

以上